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異常なほど胸をまさぐる診察医

シニアの恋愛は60歳からチャンネル様シニアの話

私の名前は関順子と申します。61歳でパート勤務をしています。夫と、まだ結婚せずに同居している息子と3人で暮らしている、ごく普通の家庭です。特に夫婦仲が悪いわけではありませんし、息子が家にいることで二人きりではない安心感もあって、比較的穏やかな日々を送っています。普通なら、息子が家から出ずにずっと同居していると父と息子の仲が悪くなるイメージがありますが、うちの夫と息子は不思議なくらい仲が良いのです。結婚しろとは言いませんが、夫の様子を見ると、むしろずっと家にいてほしいとでも思っているかのようです。

そんなある日、私は会社の健康診断を受ける予定でした。しかし私の日程が合わず、後日会社近くの診療所で個別に受診することになりました。その病院は比較的小さなところで、待合室もこぢんまりとしていました。なぜか落ち着かない雰囲気の病院でした。

検査当日、血液検査や尿検査、レントゲン、身長体重などの測定を終え、最後に診察室へ呼ばれました。そこにいたのは息子くらいの中年の男性医師が担当で、少し無愛想ながらも手際よく進めている印象を受けました。しかし、問題はその後に起きたのです。

医師が聴診器を取り出し、私の胸に当てるとき、何とも言えない違和感がありました。確かに聴診器を使う際に胸を触れるのは仕方ないのかなと思います。けれども、その医師はやたらと長い時間、私の胸を明らかに触っているのです。そりゃ60代ですから垂れ気味とはいえ、そこまで持ち上げる必要があるのか、さらに触れる必要があるのかというような動きでした。明らかに先っぽまでさわってくるのです。触る場所が通常の診察範囲を超えている気がしました。驚きと戸惑いで、私は咄嗟に周囲を見回しましたが、診察室には看護師さんもおらず、医師と私の二人きりでした。そのこと自体にもびっくりしましたが、体感の時間にして2分ほど触られたような気がします。非常に長く感じられましたが、医師の顔は真剣そのものなんです。もしかして、心臓に何か異常があるのか、それとも乳がんの兆候でもあるのかと、セクハラよりも不安の方が頭をよぎりました。その後、看護師が診察室に入ってきて、その場はそれで終わりました。

そしてそんな診察のこともすっかり忘れていた1か月後、検査結果が郵送で送られてきました。検査結果に大きな異常はありませんでしたが、胃の項目に「要再検査」と記載がありました。再検査を受けるため、再びあの病院に訪れることにしました。胃カメラは一度受けたことがあるのですが、二度と経験したくない程の苦しみでした。ちょうどその病院が鼻からの胃カメラをやっているということで今回もその病院を選びました。

今回の胃カメラは全然苦しいもなく、もしかして名医なのかなとこの時は少し思っていました。胃カメラの検査後、再び診察室で医師の診察を受けることになりました。そしてまたもや、あの中年の医師は私の胸に聴診器を当て、今回も異常なほど胸を触ってくるのです。前回と同じように、持ち上げたり、先端の方まで触れる手つきに、思わず私は身を硬くしました。ただし今回は看護師さんが横におりましが、何か書き物をしている様子でこちらの方を見ていませんでした。その中でこの中年の医師は、1分ほど私の胸を触っていたような気がします。

不安になった私は、勇気を出して医師に尋ねました。「先生、何か病気なのでしょうか?」

先生は話しかけられると思っていなかったのか、体ごとビクッと驚いたように私の方を向き、少し慌てた口調で言いました。「あ、ああ、ちょっと気になったんですが、大丈夫です。胃の方も問題ありません。」

診察を終えて帰る道すがら、病気ではなかったことに安堵しつつも、どこかモヤモヤした気持ちが残りました。あの触り方はどう考えても普通ではありません。けれども、相手はお医者様です。私の考えすぎなのかもしれない、と自分に言い聞かせました。

それから数か月後、職場で何気なく同僚と健康診断の話をしていたとき、思いもよらないことを耳にしました。同じ診療所で同僚たちも似たような経験をしていたというのです。「あの先生、やたらと胸を触るのよね。」「なんであんなに長いんだろうって思った。」皆が口をそろえて言うのを聞いて、私は驚愕しました。あれは単なるセクハラだったのです。真剣な顔をしていれば捕まらないとおもったのでしょうか。いや、今まで捕まっていないってことは本当に診察をしていたのでしょうか。

家に帰ってこの話を夫にすると、もう垂れ気味のおまえの胸なんて触って、何が楽しいのかとか言いやがりました。

触られたことよりも夫の言葉の方が私はイラっとしました。まあ息子は、その先生おかしいからもう違う病院に行きなよと優しく諭してくれましたが。こういう所で息子がいるから夫婦仲がうまく行っているのかもしれませんね。

この出来事は私にとって衝撃的でしたが、同時に笑い話の種にもなりました。同僚たちとの話題にすることで、いつの間にか「セクハラ先生」として笑いながら話すたびに、どこか吹っ切れた気持ちになるのが不思議でした。

それでも、医療の現場でこんなことが起きるとは思いませんでした。もし次回、健康診断を受けることになったら、別の場所を選ぼうと思います。皆さんもぜひ気をつけてくださいね。

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