ゆあ

いつまでも若く

元カノが不幸になっていたら…

「ごめんね」彼女は一言だけそう言い、涙を浮かべた。その涙が意味する理由が俺には分かる。けれど、俺には彼女を引き止めることはできない。何も言えずにただ俯いていると、彼女の唇が優しく俺の唇を包んだ。「えっ」それ以外の言葉がでなかった。それよりも...
シニアの恋愛は60歳からチャンネル様

声が出てしまいましあ

彼の手が、そっと私の体に触れたとき、私は思わず息をのみました。この歳になって、誰かに触れられることを意識するなんて思ってもいませんでした。けれど、彼の手はあたたかくて、久しぶりに男性の匂いがして、私は抵抗することもなく彼に身をゆだねていまし...
シニアの恋愛は60歳からチャンネル様

こんな歳で女の喜びを知るなんて

あの夜、私は初めて、自分の身体がまだ誰かを求めることができるのだと知りました。六十歳を過ぎて、こんなふうに人に触れられて、ときめいて、震えるような時間が訪れるなんて、想像すらしていませんでした。彼の手は、とても優しくて、熱を帯びていて、触れ...
いつまでも若く

初体験のもうすぐアラフォーの彼女

あの夜のことを、俺は一生忘れないだろう。 「丈夫さん……」 涼子が、ためらいがちに俺の名を呼んだ。あれほど静かな声で自分の名を呼ばれたのは、六十一年の人生で初めてだった。グラスの氷が溶ける音が、やけに大きく響いていた。俺たちの間に流れる空気...
いつまでも若く

社内不倫

まさか、あの人と唇を重ねる日が来るなんて、夢にも思いませんでした。しかも、場所は会社の給湯室という場所。会社という場所で呼吸が触れ合い、想いがそっと重なるなど想像してもいませんでした。場所のせいなのか、ふたりの立場のせいなのか背徳感でいっぱ...
シニアの恋愛は60歳からチャンネル様

生まれて初めて気持ちよかった

61歳になって、私は初めて「恋」というものに出会いました。いや、もっと正確に言えば…女として心も体も喜ぶ関係を、ようやく知ったんです。それは、若い頃に夢見たような煌びやかな恋ではありません。でも、温かくて、深くて、しみじみとした喜びに満ちた...
シニアの恋愛は60歳からチャンネル様

この年まで男性経験なしでした。

五十八歳の春、私は生まれて初めて、男性の腕の中で朝を迎えました。こんなにも温かくて、切なくて、愛おしいものだったなんて、私は始めて知ったのです。私の名前は太田美佐江、五十八歳で、美容クリニックの看護師として働いています。恥ずかしい話この年ま...
いつまでも若く

噂の団地妻

唇が、触れた。 雨の匂いと、彼女の微かな化粧の香り。そして、熟れた果実のような甘い吐息。 目の前には、潤んだ瞳の美咲さんが立っていた。長いまつ毛が雨粒に濡れ、頼りなげに震えている。 俺はいま、何をしているんだ? 季節外れの台風が近づいている...
シニアの恋愛は60歳からチャンネル様

レンタル奥さん

…あの夜のことは、今もはっきりと覚えています。彼女の指先が、私の顔をそっと包んだ瞬間。あれほど濃密で、深くて、溺れた夜が、人生のどこかにもう一度訪れるなんて思ってもいませんでした。「おでん、もうちょっと温めますか?」そう言って立ち上がろうと...
いつまでも若く

未亡人と俺

唇に触れた柔らかな感触が、まだ脳裏に焼き付いている。ほんの数秒。いや、もっと長かったのかもしれない。時計の針が止まったような、濃密な時間。彼女の潤んだ瞳が、すぐそこにあった。甘い香りと、微かなため息。駄目だ。忘れなければ。これは許されないこ...
シニアの恋愛は60歳からチャンネル様

次々の同じ団地の熟女を

私の名前は山中美穂、五十七歳です。気がつけば、子どもたちはすっかり手を離れ、孫も出来ました。夫と二人だけの生活になって、もう何年にもなります。でも、私自身はというと……まだ“おばあちゃん”と呼ばれるには、ちょっと早いんじゃない?なんて思って...
シニアの恋愛は60歳からチャンネル様

恥ずかしながらまだ生理があるんです

私の名前は大城正和です。定年してから、もう一年が過ぎました。最初の頃は、それはもう清々しい気分でした。朝の通勤電車に乗らずに済む解放感っていうんですかね、体の奥からふっと楽になったような気がして、毎朝ゆっくりコーヒーを淹れては窓の外の景色を...
いつまでも若く

派遣の人妻

俺の名前は牧田徹。三十八歳。大学を出てから十数年、WEB制作の仕事を続けてきて、二年前に独立した。最初はフリーランスとして細々とやっていたが、ありがたいことにクライアントに恵まれて、昨年法人化したばかりだ。やっと社会的な信用を得たというか、...
いつまでも若く

バレないように、見つからないように

俺の名前は田中徹。三十八歳。代々続く庭師の家に生まれ、今は親父から仕事を引き継いで、小さな造園会社を回している。子供の頃から、親父についていっては色んなお宅の庭を見てきたけれど、中でも特別だったのが、九条家の庭だった。広くて、どこか優雅で、...
シニアの恋愛は60歳からチャンネル様

私は義父に全て奪われていました

義父が亡くなりました。10年以上前から認知症が進行していて、今は誰が誰だか分からないまま、静かに施設のベッドで息を引き取ったそうです。夫の生家、かつて私が“嫁”として通ったこの家。正確には義父がひとりで暮らしていた古い日本家屋。今では埃の匂...
いつまでも若く

誰にも言えないお昼の時間

午後の残像、そして夜明け気だるい午後の光が、ブラインドの隙間から細く、部屋に差し込んでいる。シーツは私の体温と、名前も知らない男の熱で湿っていた。目を閉じると、男の荒い息遣いと、安物のコロンの匂いが混じり合った空気が、現実感を曖昧にする。「...
いつまでも若く

ヨガ講師との一夜の関係

またこんなふうに人を求めるなんて。そう感じた時には、すでに私は彼女と唇を重ねていました。あの日、ヨガのレッスンが終わったスタジオは、しんと静まり返っていたのです。参加者たちはすでに帰り支度を終え、室内には私と加奈子だけが残っていました。帰ろ...
シニアの恋愛は60歳からチャンネル様

定年まで男性経験なし

私の名前は中村武史60歳です。私はマンションの15階に一人で住んでいます。景色はいいけれど、冬になると風がよく唸ります。一人で住むには、広すぎるだけで寂しい空間です。家の中は物音一つなく、壁に反響する足音だけが自分の存在を知らせてくれるよう...
シニアの恋愛は60歳からチャンネル様

この歳で初めてなのは恥ずかしいですか

私の名前は桑田宗次、今年で63歳になりました。定年を迎えてもうすぐ3年になりますが、まあ、日々はそれなりに静かに過ぎていきます。妻の小枝子と二人暮らし。子どもたちは、もうずっと前に家を出て、それぞれに家庭を持ちました。家の中はいつも整ってい...
いつまでも若く

慰め合い

「えっ、嘘だろ……」その日は、再就職をかけた大切な面接の日だった。時間に遅れぬよう、娘をベビーシッターさんに預け、スーツ姿で早めに家を出た。娘には「今日は大事な日だから、パパ頑張ってくるね」と言い残して。面接会場は、家から車で10分ほどの場...