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まさかこの歳で二度目の浮気

シニアの恋愛白書チャンネル様シニアの話

私は芳枝、65歳の専業主婦です。

夫の良介と結婚して、もう40年以上が経ちました。結婚当初は、二人とも若くて、未来に対する期待と希望で胸がいっぱいでした。私は、20代前半の頃、会社の受付で働いていて、そこで出会ったのが良介でした。彼は営業の仕事をしていて、よく私がいるカウンターに立ち寄っては、軽い冗談を飛ばしてきました。その明るい笑顔と人懐っこい性格に、私は次第に心を開くようになりました。

良介はとても社交的で、誰とでもすぐに打ち解けることができる人でした。そんな彼の積極的なアプローチに私はすぐに惹かれ、数か月後には付き合い始めました。

やがてプロポーズを受けて結婚し、ささやかだけれど、温かい家庭を築こうと決意して新しい生活が始まりました。

しかし、結婚してからしばらくして、夫の浮気が発覚したのです。私は何かおかしいと感じていましたが、まさか浮気だとは思いもしませんでした。ある日、家の中で見慣れないレシートを見つけて、興信所に相談したところ、良介が他の女性と会っていることがわかりました。夫婦の絆が裏切られたその瞬間、私の心はズタズタに引き裂かれました。自分がどれほど傷ついているのか、良介に伝えようとしましたが、言葉がうまく出てきませんでした。ただ涙が止まらなかったことを覚えています。

私は離婚を真剣に考えましたが、良介は何度も土下座をして謝り、親族たちも「やり直してみたらどうか」と取り持ってくれました。あの時、親族の説得に負けて、私も離婚を思いとどまりました。もちろん、許したわけではありませんでしたが、家族のことを考えたとき、簡単に決断を下せなかったのです。あれから何年も経ち、表面的には夫婦としての平穏を保ってきましたが、心の奥底にはいつまでも拭いきれない不信感が残っていました。

最近、またあの時と同じような違和感を感じるようになりました。良介が外出する回数が増え、スマートフォンを手放さなくなったのです。スマートフォンを覗き込んでいる時の、何とも言えない緊張した表情がとても気になりました。まさかまた浮気なんてことはないだろうと思いたかったですが、長年連れ添ってきた私の「浮気センサー」は強く反応していました。

あの時の土下座と謝罪が嘘であったなら、許せないと思いつつも、確たる証拠がなければ何もできません。

そこで私は家計を切り盛りしてきた中で、少しずつ自分のためにとお金を貯めていました。それを使って、興信所に依頼することにしました。自分の夫がまた浮気をしているかもしれないと考えるのはつらかったですが、見て見ぬふりをすることはもっとつらかったのです。

数週間後、興信所から報告が届きました。私は封筒を開ける手が震えていましたが、封筒の中には、夫がまた浮気をしていたことが記されていました。相手は、どうやら趣味で通っている麻雀クラブにいる女性らしいのです。頭の体操だからと言って通っていた麻雀がまさか浮気の言い訳に使われていたなんて、私は怒りと悲しみで胸が張り裂けそうでした。

「二度目の浮気はない…」そう決意した瞬間、私の中で何かが冷たく静かに燃え上がりました。過去の裏切りを我慢して乗り越えたというのに、再び同じことが繰り返されるとは思いもしませんでした。それならもう、これ以上一緒にいる理由はどこにもありませんでした。

私は、すぐに行動を起こすことにしました。ただし、単に離婚をするだけでは終わらせないつもりです。今回は、しっかりと罰を与えるつもりでした。そこで浮気相手にどうやって接触するかを考えました。いきなり「あなた、私の夫の浮気相手でしょ?」と切り出しても、まともに話をしてくれるはずがありません。それなら、彼女が通っているという麻雀に私も参加してみることにしました。

共通の趣味を通じて、自然な形で仲良くなることができれば、彼女を誕生日パーティーに呼びやすくなるはずです。

私は意を決して、浮気相手が所属する麻雀に参加することにしました。もちろん夫がいない時にです。思いのほかスムーズに彼女と知り合うことができ、共通の趣味で話が盛り上がり、親しくなるのもあっという間でした。彼女は私の正体に気づくことなく、うまく誕生日パーティーに誘い出すことに成功しました。

その日が来るまで、私は黙って夫の誕生日を準備し続けました。すべての計画が、今、静かに動き出していました。

良介の誕生日当日、私は心の中に冷静さと期待感を持ちながら、朝から準備を進めました。彼の好きな料理を並べるために、台所は賑やかな香りで満ちていました。焼豚、ビール、彼の好きなものを並べていました。食卓を飾るための花も、彼の好きな赤いバラにしました。すべての準備が整い、まるで彼をお祝いするかのように振る舞うことが、私の中で少しの悪戯心をくすぐっていました。

夕方、友人たちも集まり始めました。私は明るい笑顔を浮かべながら、みんなを迎え入れます。良介が帰ってくるのを待ちながら、友人たちと楽しい会話を交わしました。彼の顔を思い浮かべながら、特別な日を演出することに集中しました。

「ただいま!」彼の声が玄関から聞こえた瞬間、心臓が一瞬高鳴りました。ドアを開けると、驚いた顔をしている彼がいました。私たちの仲間が集まっているのを見て、彼は嬉しそうに笑いました。「みんな、ありがとう!」と、彼は感謝の言葉を口にしました。その瞬間、私は心の中で微笑みました。ここからが本番なのです。誕生日の食事を楽しみながら、良介の心を満たしていく計画を実行に移します。

テーブルには、私が用意した料理がずらりと並んでいました。みんなで乾杯し、楽しい会話が弾みます。良介の笑顔を見るたびに、私は心の中で決意を新たにしました。彼が今夜どれだけ私に感謝するか、そしてその感謝の気持ちが浮気相手に向けられないように、私は彼を楽しませ続ける必要がありました。

食事が進むにつれて、私はある人物をサプライズゲストとして呼ぶことにしました。彼女が現れることで、良介がどんな反応を示すのか、楽しみで仕方がありません。全員が祝福している中で、彼女が現れた時の彼の表情が見たいと思っていました。

そして、デザートが始まる頃、私はそのタイミングを見計らって立ち上がりました。「みなさん、少しサプライズがあります!」と声を高めて言いました。友人たちが期待に満ちた目で私を見つめる中、私はドアの方へと目をやりました。

「皆さん、こちらにお越しいただきたい方がいます。どうぞ、入ってきてください!」そう叫ぶと、私はあらかじめ連絡をしておいた浮気相手を招き入れました。

「えっ?」という驚きの声が上がり、良介は目を大きく見開きました。彼女が入ってくると、にっこりと微笑みながら「お誕生日おめでとうございます!」と言いました。良介の顔は一瞬で青ざめました。彼の目が私と彼女を交互に見つめているのが分かりました。私は彼女と親しくなったことをほのめかし、趣味の麻雀で仲良くなった友人だと伝えました。周囲の友人たちは、最初は驚きながらも、次第に雰囲気が和やかになっていきました。良介は顔面蒼白で、まさに思考が停止しているようでした。先程まで箸が止まっていたのにまったく進んでいません。自分の裏切りが目の前で露わになったことで、彼は恐怖に満ちた表情を浮かべていました。私はその反応を楽しむかのように、意識的に微笑み続けました。

「ねぇ…隠していた秘密、みんなの前で話してもらおうか…?」

「ちょ、ちょっと待ってくれ!」良介が言い訳をしようとした瞬間、彼は自らの行動の重さに気づいたようでした。「本当に申し訳ない…浮気をしてしまったのは俺が悪かった。土下座するから、許してくれ!」彼は地面にひざまずき、頭を下げました。

その瞬間、麻衣が目を大きく開いて、私を見つめていました。彼女もまさか、私が良介の妻だとは思わなかったに違いありません。「芳枝さん…あなたが、良介さんの奥さんなのですか?」と声を震わせながら尋ねてきました。

「そうよ、全部知ってるわ」私の声には冷たい決意がこもっていました。彼女の目は驚きと恐怖で大きくなり、次第に現実を理解したようでした。

「二人にしっかりと責任を取ってもらうから。」そう言いながら、私は目の前の友人たちを見渡しました。彼らは状況を楽しんでいる様子で、冷静に事の成り行きを見守っていました。

「私はこれから離婚をするつもりだから、慰謝料も請求させてもらうわ。」言葉を続けると、良介はただ黙り込んでいました。何も言えず、ただ自分の行動の結果に直面するしかありませんでした。

浮気相手は明らかに怯えていましたが、私は彼女にも同じことを要求しました。

「ごめんなさい、私も良介さんのことが好きだったから…」彼女の声は涙で震えていましたが、私は冷静でした。「好きだからってして良いことと悪いことはあるでしょ?」

私たちはその場で取り決めを交わし、全員の前で二人から慰謝料を請求することが決まりました。それから数週間後、慰謝料は無事に手に入りました。私はこのお金を使って新しい人生を始めるつもりです。離婚後、自由を手に入れた私は、もう一度自分を見つめ直し、これからの人生を楽しむために進んでいこうと思いました。

年齢に関係なく、私にはまだ夢があります。これからの人生を自分らしく楽しむために、心の中に火を灯し続けたいと思っています。良介との過去を背負いながらも、新しい生活を始めるのです。

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