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上司の妻~関係改善には夫婦交換

いつまでも若くスワッピング系

金曜日の夜、居酒屋の喧騒の中で、先輩が突然「俺の嫁の相手をしてくれないか」と言い放った。私は思わず飲んでいたビールを吹き出しそうになった。
私の名前は近藤誠也。体力だけは有り余っている、どこにでもいる40代の平凡なサラリーマンだ。この先輩とはプライベートでも仲良くしてもらい、家族ぐるみでお付き合いもある先輩だ。その彼からの突然の冗談に、私は苦笑いをするしかなかった。「どうしたんですか?急にそんなこと言って。」
「いや、お前達なら大丈夫だって、あいつがそう言うんだよ。」
「え?さゆりさんがそう言ってるんですか?」 
先輩の話を詳しく聞くと、ここ数年先輩はEDに悩んでおり、それが原因で妻のさゆりさんとの仲がぎくしゃくしているそうだ。病院に通い治療をしても全く効果はなかったらしい。そして、最終的に友人から勧められた夫婦交換をしてみようと、夫婦で話し合って決めたみたいだ。先輩はこれが最後の希望だと思っている。
「こんなこと頼めるのはお前しかいないし、あいつもお前達なら大丈夫って言うからさ」
私は戸惑いを隠せずに「それって、具体的に男女の仲ってことですか?」と尋ねた。「あぁ。あいつがそう望むのならそれでも仕方ない。」先輩の顔は何とも言えない、達観したかのような表情をしていた。「いや、駄目ですよ。僕は良くても妻は嫌って言うに決まってますよ」と即答した。しかし、心の中では最近自分たちの関係が冷え切っている現実が重くのしかかっていた。妻が了承するはずがないと自分に言い聞かせながらも、その言葉には確信が持てず、不安が膨らんでいった。
「今日、あいつがお前の奥さんにも話してるはずだから、帰ったら聞いてみてくれ」先輩は迷惑をかけて申し訳ないと罪悪感を感じているようだったが、妻の事を思い私に頼ってくれているんだと思うと、それ以上追及することはできなかった。
帰宅すると、妻から早速提案があった。「今度さゆりさんたちと旅行に行こうよ」
「あぁ、それは先輩から聞いたけど、お前はそれでいいのか?」と問いかけたが、心の中では不安が渦巻いていた。「え?うん。全然いいよ。Wデートするだけでしょ?」妻の軽い返答に半ば呆れながらも、OKの返事をした。「どうするんだよ、もし先輩が本気で迫ってきたら」と尋ねると、妻は笑いながら「そんなこと、あの人にはできないでしょ」と無邪気に答えた。男女の関係になるかもしれないなど、妻はこんな状況でもまったく疑っていないようだ。彼女の無防備さに、私は複雑な心境で苦笑いを浮かべた。愛おしさと同時に、深い懸念が胸をよぎる。

翌日の昼休み「奥さんから聞いたよ。OKくれたんだってな。」
「ありがとう。今度の旅行の時、妻のこと頼んだぞ!」先輩が真剣な表情でそう言ってきた。
「夫婦入れ替わって遊びに行くだけですよ?」と先輩に念を押したものの、心の奥底で何かがざわめいた。「あいつの希望を叶えてやってくれ」 
それから、旅行の日が近づくにつれ、そのざわめきは次第に大きくなっていった。

旅行の朝、集合場所に着くと、そこにはいつもより着飾ったさゆりさんが立っていた。彼女の一挙一動に、心が動揺した。彼女は先輩とは9歳差で、まだ40代前半。実年齢は30代前半に見えなくもない。普段からその若々しさにはいつも心を奪われる。だが、今回は普段よりも気合が入っていて、なおさら彼女の姿に圧倒された。横にいる妻も普段よりも気合が入った装いと、珍しく緊張し、何か決意しているような目をしていた。「じゃ、今日はよろしくね」と私たちは夫婦別々に車に乗り込み、目的地に向かって走り出した。先輩の車が先に走り出し、私の目は自然と妻の姿を追いかけていた。すぐに追いかけて行こうとするとさゆりに手を握られて止められた。「ちょっと待って」「行き先はここね」と、聞いていた旅館と違う旅館のパンフレットを出してきた。「え?聞いていたところとは違いますよ?」と尋ねると、「ううん、ここで良いのよ」と、その返答の仕方にそれ以上聞き返せなかった。(え?このままどうなる?妻は大丈夫なのか?)と戸惑いながらも車を走らせ始めた。「緊張するね!今日はいっぱい楽しみましょ?」と手を握ってきた。「聞いてるよ?あなたたちも最近してないんでしょ?」とさゆりが握っていた手を頬に当てた。彼女のその目はとても期待に輝いていた。彼女の手の温もりと湿っぽさ、不安と期待がこちらにも伝わり私の心拍数を跳ね上げた。妻も始めからその気だったのかと、私はここでようやく気が付いた。それどころか、この一連の出来事は3人によって仕組まれていたことを、ここまでされてようやく理解した。先輩に対する憤り、彼女に対する欲望、そして妻への罪悪感、背徳感が一気に流れ込んでくる。
この矛盾した感情に自分自身が混乱し頭が真っ白になるほど感じていたのだが、今はさゆりさんとのこれからのことしか考えられなかった。

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