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この年になってからの出会い系アプリ

シニアの恋愛は60歳からチャンネル様シニアの話

私の名前は恵子、60歳です。20代前半にお見合い結婚をし、四人の子供に恵まれました。しかし、夫のDVが原因で、20年以上前に離婚しました。その後は、シングルマザーとして子供の育児と仕事に追われる日々でした。この20年間は家族中心の生活でしたが、最近になって子供たちがそれぞれ独立し、今は一人暮らしをしています。最近の楽しみは、孫の世話をしたり一緒に遊んだりすることです。

ある日、娘が「お母さん、何かしたいこと無いの?」と聞いてきました。「お母さんもこれからは自分の幸せを考えて良いんだよ」と言われ、その言葉にハッとしました。80歳まで生きるとしてもあと20年あると思い、残りの人生は自分を第一に生きていこうと決心しました。

以前から興味のあった歴史について調べ、できれば史跡巡りを趣味にしたいと考えました。スマホのおかげで、本屋さんや図書館に行かなくても、いろいろ検索して勉強したり空想したりして楽しんでいました。

そんな毎日の中、職場では若い子達が休憩時間にスマホを見てはしゃいでいました。何に夢中になっているのか気になり、尋ねてみると、どうやらマッチングアプリを使っているとのことでした。彼女たちは私にも勧めてくれましたが、年齢的にやはり躊躇しました。それでも、おばさんでも結構使っていることや、お友達を作るのにも良いんじゃないですかと言われ、挑戦してみることにしました。

私にはシニア向けのアプリを教えてもらい、恐る恐る挑戦しました。最初は年齢をごまかそうかと悩んだのですが、ちゃんと本当の年齢で登録しました。びっくりしたのは、すぐに3人の男性から連絡があり、その方々と数回メッセージのやり取りをしてみました。その後、一応会ってみることになりました。

最初の方は初デートにもかかわらず、なんとジャージ姿で現れました。私はそれなりにおしゃれをしていきましたので、こちらが恥ずかしくなってしまいました。年齢は同年代の62歳で会社員の方でした。外見は中肉中背の方で、気さくな感じで話も楽しい方でした。ただ、食事中でもタバコを吸いにいちいち席を離れる方でした。ましてや初めて会う人間なのに。なんか自分勝手な人なのかなと、元夫を思い出してしまい、今後はお会いするのをお断りしました。

二人目の方は少しだけ年下の男性で、これまた中肉中背で日焼けをしてギラギラしている方でした。初回は車には同乗しませんと伝えたのに、彼は待ち合わせ場所に車で現れ「ドライブしませんか」と言いました。車を走らせたそうにしている彼でしたが、少し走ったところにある喫茶店に向かってもらいました。でも、お茶を飲み始めてすぐ、「時間がないから、すぐに行きません?」と言われ、「どこにですか?」と聞き返すと、「ホテル」と彼ははっきりと言いました。私は開いた口が塞がりませんでした。いくらなんでも、こんな人は無理でしたのできっぱりとお断りしました。

そんな出会いが続いたことを、職場の子たちに相談しました。彼女らは「いろんな人がいるんですよ」と笑っていました。「もっとすごい人もいますよ」と、いろんな出来事を教えてくれました。私には驚きの話です。

そんなこともあり、その後はあまり誰にも返事をしなかったのですが、50代前半の男性からとても熱心なメッセージが届くようになりました。彼曰く、年上の女性と付き合いたいとのことでした。やりとりではとても紳士的でしたので、一度お会いすることにしました。会ってみると、若く見えキリっとした顔の方でした。おしゃれで素敵なお店を見つけてくれていたみたいで、彼との会話は楽しかったです。私の話の腰を折らず聞き役に回りながらもさりげなく褒めてくれたり、話題も豊富で楽しくお話ししていました。

ところが、この人も結局は変な人でした。「お母さんみたいに接してください」と言われた日には、ちょっと怒ってしまいそうでした。私は悲しくなったのと同時に、アプリを使って異性に会うことに対して浮ついていた自分が恥ずかしくなり、アプリの登録を解除しました。私には合わないというか、無理だったようです。

その後しばらくは家に引き籠りがちになってしまいました。ある日新聞広告で、日帰り旅行の広告を見つけ、ちょっと興味を引く行き先だったので申し込んでみました。一人で不安でしたが、案外独り者も多く、私はそのツアー内で幸運な出来事がありました。私と同じ趣味や史跡巡りに興味を持っている男性に出会ったのです。

その男性は60歳でしたが、私より学年はひとつ上の方でした。見た目はおじさんって感じですが、清潔感があり素敵な方でした。数年前に奥様が亡くなられたそうです。奥様の教えで無頓着な外見になるのを嫌い、清潔感には意識しているそうです。私と同じようにお子さんたちは独立しており、仕事から帰宅しても誰と話すこともなく、ただぼんやりとテレビを見る日々が数年続いていたそうです。が、最近趣味の歴史を求める旅行を始めたそうです。

彼と私は、ツアー中楽しい時間を過ごすことができました。その後も時々連絡を取り合うようになり、何度か日帰り旅行をご一緒しました。そんなある時、「日本中のお城巡りを一緒にしてくれませんか?」と彼から提案されました。二人で一緒に旅行となると戸惑いもありましたが、心がときめいた気持ちもありました。

やはり不安な気持ちも多く、どうやって子どもたちに説明するのか、さらにこんな年になってという恥ずかしさもありました。でも、この人となら分かり合えるのかなと。一緒にパートナーとして歩んでいきたいと思うようになりました。これからは、健康に気をつけて前向きに生きていこうと思います。これからもその日その時を大切に生きていこうと思います。

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