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スワッピング~優しい友達~

スワッピング系

『浩一さんを、今度私に貸してみて』――その突拍子もない言葉が、私の心臓を一瞬で凍らせた。午後の日差しが窓から差し込むリビングで、友人の幸子は真剣な顔でそう言ったのだ。

私の名前は明美。30過ぎて結婚し、今ではもう40歳。子供が欲しいと思っている。一応、病院で夫婦ともに調べてもらったところ、妊娠には問題ないらしい。 しかし、夫は私よりも一回り年上のため、元気がない。40を過ぎた私ではもう駄目なのだろうか。最近はED気味になっていた。そのことを友達の幸子に相談したら、「私に任せて」とのことだった。 幸子いわく、パートナーを入れ替えるだけで刺激になるというのだ。 「今度4人で旅行に行きましょ」と幸子はどんどんと話を進めてしまう。 「うん、一応浩一さんに聞いてみるね」とひとまず返事をしたが、
私の心は不安と期待が入り混じっていた。夫との関係に悩んでいた私にとって、幸子の提案は一縷の望みのように思えた。しかし、それが本当に正しい選択なのか、心の中で何度も問いかけた。

「浩一さん、今度幸子の旦那さんと4人で旅行にでも行かない?」と軽く誘ってみた。夫は何気なく「珍しいね!いいよ」と返事をくれたが、その真意までは分からなかったようだ。ただみんなで遊びに行く、そう思っているようだった。

果たして、この旅行が私たち夫婦にとってどう転ぶのか、旅行当日まで私は心の中で不安を抱えていた。
「おはようございます!良い天気ですね!」 と幸子が明るく挨拶した。「じゃあ、私たちも出発しましょ」と幸子が夫の腕を引っ張ると、夫は戸惑った表情を浮かべた。「お、おいおい、どういうこと?」夫は意味が分からないという顔をしていた。 幸子は「今日は~、旅館までは私たち入れ替わっちゃいます!!」と発表した。夫が驚いている中、幸子は「んじゃ旅館まで楽しんじゃおう」と、強引に夫を引っ張って車に乗り込んでいった。夫が助けを求めるかのようにこちらを見ていたが、私は何も言わず手を振って送り出した。

「んじゃ、僕たちも行こうか」と幸子の夫、隆夫が言う。隆夫は事情を知っているらしく、私の話を真剣に聞いてくれた。男性の視点からのアドバイスは新鮮で、非常に参考になった。 「悪いようにはしないから、僕たちに任せてみて。まあ、とりあえず旅行を楽しもうか」と隆夫は言い、いろいろとエスコートしてくれた。 隆夫は女性慣れしているのか、夫とは全く違って新鮮だった。ドキドキするようなこともあったが、逆に夫のことを考える時間も増えていた。

新緑の山々が目に映る中、会話は穏やかで笑いも絶えなかった。しかし心の奥底には、どこか緊張感が残っていた。旅館に到着すると、古風な門構えが私たちを迎え、その雰囲気に一瞬息を呑んだ。 「ねぇねぇ、どうだった?」と幸子が声を掛けてきた。「うん、楽しかったよ」と答える間もなく、「そうでしょ~」と幸子は楽しそうだった。

その時、夫と目が合い「どうだった?」と聞くと、「あぁ、新鮮だったよ」とそっけない返答があった。 その後、4人でお酒を飲みながら食事をした。食事とお酒が進み、4人の間には笑い声が響いた。だが、その和やかな雰囲気が一瞬で凍りついたのは、隆夫が「このまま朝まで交換するのはどう?」と言った瞬間だった。 夫は私のことを見てきたが、私はうつむいたままだった。その時、夫は「だめですよ!明美は僕のものです」と夫は普段の穏やかさを捨て、怒りを露わにして隆夫と幸子に一喝した。二人は「冗談ですよ」となだめていたが、浩一はムッとしたままだった。 私は夫があそこまで感情を出してくれたことが嬉しかった。

部屋に戻ると、夫は深い息をついてから「明美」と低い声で囁き、私を強く抱きしめた。そしてそのままいつもより激しく愛し合った。私を求めてくれたことが嬉しかった。一息ついた後、いたたまれず、夫に経緯を説明した。 「そうか、悪かったな。そこまで思い詰めさせてしまって」と浩一は言い、「ううん、私もいろいろとごめんなさい」と謝った。夫によると、私が取られてしまうと思ったらいてもたってもいられなかったそうだ。 「さっき、大人げなく怒っちゃったな。明日謝らないとな」と浩一は言い、その日は私を抱きしめたまま眠りに付いた。

翌日、二人に謝罪し、旅行は無事終了した。その後、私たちは自然体でいることを心掛け、相手を思う気持ちを育んでいた。そしてその2か月後、妊娠が発覚した。子供を産まなきゃいけないという私からのプレッシャーが余計な心的ストレスを与えていたのだと改めて思った。新しい命が私たちの元にやってくることを知り、私たちの心は穏やかさと幸福感に包まれていた。

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