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妻の友達~リライト版

いつまでも若く純愛背徳裏切り

以前作った作品をリライトしました→https://huroku-ch.com/745

周囲を包む静寂の中、趣味に没頭し机に向かっていると、突然部屋のドアが開き、真理子が入ってきた。 「釣り、好きなんですね」 トロンとした目をした彼女がゆっくりと近づいてきた。俺は咄嗟に体を引いて離れたが、真理子は構わず俺の胸に寄り添ってきた。 「え?ちょっと」と突き放そうとするも、 「大丈夫。里香さんは深く眠っていますよ」 と、柔らかな声で俺の胸に溶け込んでいった。彼女の行動はただの酔っ払いの悪戯だとわかっている。 だが、彼女の柔らかな香りが俺の鼻腔をくすぐり、それはまるで古い記憶を呼び覚ますかのように、俺の理性までじわりと侵していった。心の奥底から湧き上がる禁断の欲望に、自己嫌悪しながらも、その甘美な誘惑から逃れられずにいた。

俺の名前は浩一。妻の里香は、定期的に親友の真理子を自宅に招いては、二人で酒を酌み交わし、深夜まで話に花を咲かせている。今日もその飲み会の日だ。俺はいつも邪魔にならないように、自室で静かに自分の趣味、釣りの仕掛け作りに没頭する。この時ばかりは妻に文句を言われないので、俺にとってもいい時間だ。

妻と真理子は、年齢は一回り違うのだが不思議と気が合うようで、しばしば一緒に出掛けている。真理子は美容業界で働いているためか、40代後半とは思えないほど若々しく、美しさは際立っている。彼女が部屋に入ると女性特有の色気が空気を変え、俺から見てもその美しさは際立っていた。しばしば他人の目を引くその容姿は、親しみやすい性格と相まって、内気な俺にも自然と話しかけてくれる。まるで芸能人のような彼女に話しかけられると、俺は満足に受け答えができないほどだった。そんなある夜、いつものように真理子が遊びに来ていた。キャーキャーと騒いでいたが、四時間ほど経過すると、急に家の中が静まり返った。リビングに確認に行くと二人は酔いつぶれて眠っていた。起こしてもほとんど反応がないので、俺は二人に無理やり水を飲ませ、里香を寝室へ運び、真理子に毛布を掛けてあげた。(今日はずいぶん飲んでるなぁ)テーブルの上の残骸を片付けて、俺は自分の部屋へと戻った。
しかし、しばらくすると部屋のドアが開いた。現れたのは真理子だった。 「ごめんなさい、寝ちゃってましたよね」と彼女が言い、 「あ、あぁ。もう電車もないし、送っていこうか?」と俺が提案すると、 「どうして浩一さんはそんなに優しいの?里香さんが羨ましい。私もこんな優しい旦那さんがほしいな」と真理子はぽつりと言った。そしてふっと、悪戯っぽく「ねえ、浩一さん。私の旦那さんになってよ」と言いだした。
「何言ってるんだよ」と酔っ払いの戯言として軽くあしらった。それにも関わらず、彼女はさらに俺に近づいてきて、 「私じゃダメなの?」と迫った。 「飲みすぎだよ、さあ、送るよ」と俺が静かに言ったが、真理子はそんな俺の言葉を聞き流し、ゆっくりと距離を縮めてきた。隣の部屋で里香も眠っている。そのことを真理子は知ってか、 「大丈夫。里香さんは寝ていますよ」と俺の胸に体を預けてきたのだった。
酔っ払いの悪戯だとわかっている。だが、吸い込まれそうな真理子の瞳と柔らかな香りに、俺は我慢できず真理子をつい抱きしめてしまった。「あっ!ごめん」とすぐに理性を取り戻し彼女から離れた。驚いていた彼女は「いえ、大丈夫ですよ」と言ったが、頬は赤く染まっていた。 「じゃ、じゃあ、送ってくれますか?」という言葉もかすかに震えていた。酔っ払って取ってしまった行動とはいえ、彼女もこの行動の重さを理解したのだろう。
真理子の魅力に圧倒されそうになりながらも、俺は「送ってくるよ」と妻にメッセージを残し、家を出た。酔っぱらっている彼女は車に乗り込むまでずっと袖を掴んだままだった。彼女の家は車で30分ほどだ。運転してしばらくすると、彼女からスースーと寝息が聞こえてきた。あれだけ大人の色気を出して悪戯を仕掛けてきたのに、彼女の寝顔はまるで子供のようだった。
「着いたよ」と彼女を起こす。「え?あ?ごめんなさい」彼女は焦りながら謝った。「今日はありがとうございました」 「さっきのことは里香さんに内緒にしておきますね」とからかってきた。「おいおい、勘弁してくれよ」と言った瞬間、彼女が突然キスをしてきた。
「これで内緒にしてあげます」 「ではおやすみなさい」 呆然としている俺をよそに彼女は車を降り、手を振ってマンションに入っていった。
家に着いて、ベッドを見ると妻は気持ちよさそうにグーグーといびきをかいて寝ていた。
抱きしめてしまったこと、彼女にキスされてしまったことに対してもちろん罪悪感はあった。だが、泥酔して覚えていない可能性が高い上に、妻の寝顔を見たらさっきまでとは違う落ち着いた空気にほっとした俺はすぐに眠りに落ちてしまった。
後日談にはなるが、彼女は覚えていたようだ。次の飲み会の時に「この前はありがとうございました」と妻にわからないように悪戯っぽい笑顔でウインクしてきた。

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